※薄毛の原因や進行の仕方には個人差があります。抜け毛の急な増加、頭皮の炎症や強いかゆみなどがある場合は、自己判断だけで対処せず、皮膚科などの医療機関へ相談してください。
こんにちは。美容師歴25年、46歳のTIHIROです。
美容室で40代男性のお客様を担当していると、髪型だけでなく、生え際や頭頂部の薄さについて相談を受けることがあります。
私自身も40代半ばになり、生え際の後退や頭頂部の薄さが気になるようになりました。
正面から鏡を見るだけなら、それほど気になりません。
ところが、スマートフォンで頭頂部を撮影してみると、つむじまわりが想像以上に透けて見えました。
「あれ、こんなに薄かったっけ?」
正直、少しショックでした。
自分の頭頂部は、毎日鏡を見ていても意外と分かりません。美容師である私も、写真を撮って初めて気づいた部分がありました。
薄毛が気になり始めると、
- 生え際を前髪で隠したい
- 頭頂部に横の髪をかぶせたい
- 髪が少なくなったので長めに残したい
- 短くすると余計に薄く見えそうで怖い
と考えやすくなります。
その気持ちはよく分かります。
ただ、美容師として現場で感じるのは、薄毛そのものより、無理に隠そうとした髪型の方が目立ってしまうことがあるということです。
40代男性に必要なのは、若い頃の髪型へ戻すことではありません。
今の髪の量、生え方、頭の形に合わせて、無理なく整えることです。
この記事では、薄毛が気になる40代男性に向けて、避けたい髪型、清潔感を出すポイント、美容室での頼み方を美容師目線で解説します。
薄毛は「隠す」ほど不自然になりやすい
薄毛が気になったとき、最初に考えるのは「どう隠すか」ではないでしょうか。
生え際を隠すために前髪を伸ばす。
頭頂部を隠すために、サイドの髪をかぶせる。
髪の量が減ってきたので、残っている部分を長くする。
しかし、長い髪で隠そうとすると、汗や皮脂、風などで髪型が崩れたときに、薄い部分との境目がかえって目立つことがあります。
特に気になりやすいのは、次のような場面です。
- 風が吹いたとき
- 汗をかいたとき
- 帽子を取ったあと
- 明るい照明の下に立ったとき
- 頭を下げたとき
- 髪が濡れたとき
前髪を長くして生え際を隠す方法も、汗や皮脂で髪が束になると、隙間から地肌が見えやすくなります。
薄毛で大切なのは、完全に見えなくすることではありません。
髪が多い部分と少ない部分の差を小さくし、全体を自然に整えて見せることです。
美容師がすすめにくいNG髪型3つ
1.サイドの髪を頭頂部へ寄せる髪型
頭頂部が気になる方に多いのが、サイドや後ろの髪を長く伸ばし、薄い部分へかぶせる髪型です。
整えた直後は隠れているように見えても、少し崩れると髪を寄せている方向が分かりやすくなります。
また、サイドの髪を長く残すと横だけが膨らみ、頭が大きく見えることがあります。
頭頂部を髪で覆うより、サイドを短くして全体の濃淡を小さくした方が、自然で清潔感のある印象になりやすいです。
2.長い前髪で生え際をすべて隠す髪型
生え際が気になると、前髪を長く残したくなります。
ただし、40代男性の長い前髪は、顔まわりを暗く見せることがあります。
特に、
- 前髪が目にかかっている
- 汗や皮脂で額に張りついている
- 前髪が束になっている
- 分け目が割れている
- 前髪だけが長く残っている
という状態は、疲れた印象につながりやすいです。
生え際を完全に隠すより、前髪を短めにして斜めへ流したり、額を少し見せたりする方が、顔まわりが明るく見えます。
3.サイドと襟足を長く残す髪型
「残っている髪を切るのがもったいない」と感じ、サイドや襟足を長く残す方もいます。
しかし、横と後ろの髪だけが伸びると、トップのボリューム不足が強調されることがあります。
さらに、
- サイドが膨らむ
- 耳まわりが重くなる
- 襟足が伸びる
- 頭の形が四角く見える
- 首まわりがだらしなく見える
といった状態になりやすくなります。
本人は頭頂部を気にしていても、周囲から見ると、伸びた襟足やサイドの膨らみの方が目立っている場合があります。
髪を多く見せるために長く残すのではなく、膨らみやすい部分を短くして、全体の形を整えることが大切です。
薄毛でも清潔感が出る髪型の3つの条件
1.サイドと襟足がすっきりしている
薄毛が気になる方ほど、最初に整えたいのがサイド、耳まわり、襟足です。
この部分を短くすると、頭全体が引き締まって見えます。
- 顔まわりが明るく見える
- 耳まわりがすっきりする
- 首元が清潔に見える
- トップとのボリューム差が小さくなる
- 朝のスタイリングが楽になる
ただし、地肌がはっきり見えるほど短く刈り上げる必要はありません。
40代男性の場合は、サイドと襟足を自然に短くしながら、トップへつなげる形が取り入れやすいです。
2.トップが重すぎず、割れにくい
頭頂部が気になると、トップを長く残したくなります。
しかし、髪が長くなるほど重さで根元が寝やすくなり、つむじや分け目が割れることがあります。
トップは長さを残すことよりも、
- 根元が立ち上がりやすい
- 分け目が固定されにくい
- 乾かすだけでも形になりやすい
- スタイリング剤を少量つければ整う
という状態を目指す方が現実的です。
髪質によって適した長さは変わるため、美容室では次のように伝えてみてください。
頭頂部が割れにくく、乾かしたときに自然に立ち上がる長さにしてください。
3.自宅で再現しやすい
美容室ではきれいに仕上がっていても、翌朝に自分で再現できなければ長く続きません。
40代男性の髪型は、毎朝の手入れが難しすぎないことも重要です。
おすすめは、
- ドライヤーだけでも形になりやすい
- ワックスを少量つければ整う
- 細かな分け目を作らなくてもよい
- 崩れても不自然になりにくい
- 伸びてもサイドが膨らみにくい
といった髪型です。
髪型を選ぶときは、似合うかどうかだけでなく、毎朝無理なく続けられるかも確認してください。
薄毛が気になる40代男性に提案しやすい髪型
ベリーショート
全体を短くすることで、薄い部分と髪が多い部分の差を小さく見せやすい髪型です。
サイドと襟足がすっきりするため、清潔感も出しやすくなります。
ただし、最初から極端に短くする必要はありません。
短い髪型に抵抗がある場合は、美容室へ行くたびに少しずつ短くし、自分が受け入れやすい長さを探す方法もあります。
自然なソフトモヒカン
トップに少し長さを残し、サイドと襟足を短くする髪型です。
頭頂部に自然な高さを出しやすく、40代男性にも取り入れやすいスタイルです。
ただし、毛先を強く立てすぎると若作りに見えることがあります。
ツンツンさせるのではなく、根元を自然に立ち上げる程度で十分です。
短めの七三・流しスタイル
生え際が気になる方でも、前髪を完全に下ろすより、短めにして斜めへ流した方が自然に見えることがあります。
額を少し見せることで、顔まわりも明るくなります。
分け目を一直線にはっきり作るのではなく、毛流れを自然にぼかすと、地肌が目立ちにくくなります。
控えめなツーブロック
ツーブロックも、使い方によっては清潔感を出しやすい髪型です。
ただし、刈り上げ部分と上の髪の長さに差をつけすぎると、髪型だけが若く見えることがあります。
40代男性の場合は、刈り上げを目立たせすぎず、自然につながる程度にするのがおすすめです。
薄毛の場所によって髪型の考え方は変わる
生え際が気になる場合
前髪を長くして完全に隠すより、短めに整えて自然に流す方法が向いています。
額を少し見せることで、顔全体が明るく見えやすくなります。
頭頂部が気になる場合
トップを長く残しすぎると、髪の重さでつむじが割れる場合があります。
根元が立ち上がりやすい長さへ調整し、サイドを短くして全体の形を整えます。
全体的に髪が細くなった場合
全体を長く残すより、短めにそろえた方が、薄い部分と髪が多い部分の差を小さくできます。
スタイリング剤を多くつけると、髪が束になって地肌が見えやすくなるため、少量を薄くなじませます。
美容室で薄毛を相談するときの伝え方
美容室で「薄毛が気になる」と伝えることに、抵抗を感じる方もいると思います。
しかし、美容師にとって薄毛の相談は珍しいことではありません。
気になる部分を最初に伝えてもらった方が、髪の長さや量、毛流れを悩みに合わせて調整できます。
最も簡単な伝え方は、次の一言です。
薄毛が気になるので、無理に隠さず、清潔感が出る髪型にしてください。
もう少し具体的に伝える場合は、次の言い方が使えます。
- 頭頂部が割れにくく、自然に立ち上がる長さにしてください。
- 前髪で完全に隠すのではなく、自然に流して目立ちにくくしたいです。
- サイドと耳まわりをすっきりさせて、トップとのバランスを整えてください。
- ドライヤーと少量のワックスだけで整えられる髪型にしてください。
- 短くしたいですが、刈り上げやツーブロックが強く見えすぎないようにしてください。
美容師は、髪の状態を責めるためにいるのではありません。
悩みを共有してもらった方が、今の髪に合う方法を提案しやすくなります。
朝のスタイリングはワックスより乾かし方が重要
薄毛が気になる髪型では、スタイリング剤をたくさん使うより、ドライヤーで根元を立ち上げることが大切です。
1.根元まで軽く濡らす
寝癖がついたまま表面だけを整えても、根元の向きは変わりません。
頭頂部がつぶれている場合は、根元まで軽く濡らします。
2.いつもの分け目と反対方向から乾かす
いつも同じ方向へ髪を流していると、分け目が固定され、地肌が見えやすくなることがあります。
最初は普段と反対方向から風を当てて根元を起こし、そのあと仕上げたい方向へ戻します。
3.ワックスは少量から使う
ワックスを多くつけると、髪が束になり、地肌が見えやすくなることがあります。
少量を手のひらへ薄く伸ばし、後頭部、サイド、トップの順になじませます。
前髪には、手に残った分を軽くつける程度で十分です。
坊主にしなくても選択肢はある
薄毛が気になると、「もう坊主にするしかない」と考える方もいます。
しかし、いきなり坊主にする必要はありません。
仕事の都合で短くできない方もいれば、見た目が大きく変わることに抵抗がある方もいます。
その場合は、次の順番で少しずつ短くしていけば大丈夫です。
- サイドと襟足を短くする
- トップを少し軽くする
- 前髪を短めにして自然に流す
- 慣れてきたら、さらに短い髪型を試す
薄毛の髪型は、一度で正解を出す必要はありません。
美容師と相談しながら、自分が受け入れやすく、毎日扱いやすい長さを探していけばよいと思います。
髪型だけで不安が消えない場合
髪型を整えるだけでも、見た目の印象は変わります。
ただし、
- 抜け毛が急に増えた
- 髪が以前より細くなった
- 頭皮にかゆみや炎症がある
- 薄毛の進行が気になる
- 髪型を変えても不安が続く
という場合は、皮膚科などの医療機関へ相談する方法もあります。
まずは定期的に同じ場所、同じ明るさで頭頂部を撮影すると、変化を確認しやすくなります。
医療機関へ相談することは、必ず治療を始めるという意味ではありません。
現在の状態や考えられる選択肢について説明を聞くだけでも、悩みを整理しやすくなります。
よくある質問
薄毛を隠せる髪型はありますか?
髪で一時的に隠すことはできます。
ただし、髪型が風や汗で崩れたときに、不自然に見えることがあります。
完全に隠すより、薄い部分と髪が多い部分の差を小さくし、全体を短めに整える方が自然に見えやすいです。
美容室と床屋のどちらへ行けばよいですか?
どちらでも相談できます。
大切なのは、男性の薄毛や髪質に合わせた髪型を相談できるか、カウンセリングで悩みを伝えやすいかという点です。
普段のセット方法や、髪が伸びたときの変化まで相談できる担当者を選ぶと安心です。
ワックスやスプレーで頭頂部を隠してもよいですか?
補助的に使うことはできます。
ただし、つけすぎると髪が束になり、地肌が見えやすくなることがあります。
まずはカットとドライヤーで自然な形を作り、スタイリング剤は少量使うのがおすすめです。
医療機関へ行くべきか迷っています
抜け毛の増加や進行が気になる場合は、医療機関で相談する選択肢があります。
髪型を整えることと、医師へ相談することは、どちらか一方に決める必要はありません。
見た目は美容室で整えながら、必要に応じて医療機関へ相談することもできます。
まとめ|薄毛は隠すより、今の髪に合わせて整える
40代男性が薄毛で悩んだとき、大切なのは、髪で完全に隠すことではありません。
今の髪の状態に合わせ、全体を自然に整えることです。
- サイドと襟足を短くする
- トップを重くしすぎない
- 前髪で生え際を完全に隠さない
- 髪が多い部分との濃淡の差を小さくする
- 自宅で再現しやすい髪型を選ぶ
- ワックスをつけすぎない
薄毛そのものより、不自然に隠そうとしている髪型の方が目立つことがあります。
次に美容室へ行くときは、次のように伝えてみてください。
薄毛が気になるので、無理に隠さず、清潔感が出る髪型にしてください。
40代の髪型で目指したいのは、若作りではありません。
現在の髪の状態に合った、きちんとして見える清潔感です。
あわせて読みたい
薄毛や顔まわりの清潔感をさらに整えたい方は、次の記事も参考にしてください。
この記事を書いた人
TIHIRO|現役美容師
46歳・美容師歴25年の現役美容師。
美容室で40代男性のお客様を担当するなかで、薄毛、白髪、髪型、眉毛、ヒゲ、頭皮など、顔まわりの清潔感について相談を受けてきました。
自身でも生え際や頭頂部の変化を感じ、髪型、スタイリング、頭皮ケアを見直しています。
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